慶誓
（敬恵）

永禄元年(1558)願慶寺開基と伝えられるが、出自・詳細等不詳。
（『敬恵（きょうえ）』は、『慶誓（きょうせぇ）』の音の伝聞に、漢字を当てたものであろう）

二代

(不明)

(不明)　天正10年(1582)七か村なで切り当時の住職か？

三代

（不明）

（不明）　文禄4年（1592）親鸞御影。慶長9年(1604)教如寿像当時の住職か？

四代

宗珎

五代分察の先代・実父であることのほかは、詳細不明。
宣如（在職1614〜1658）より太子・七高僧像下付、五尊完備（この頃寺號公称か？）

五代

分察

宗珎の実子。
　旧本堂造営（�ｪ文年間；1661〜1673）か？
延宝６（1678）年９月２日【飛擔】出仕許可。（[飛檐出仕御免ニ付本願寺御印書」）

六代

円察

分察の実子。
（天和3年(1683)任誓帰郷。）
貞享2年(1685)6月4日、寺社由緒。（六代目と称している。）
貞享4年(1687)4月5日、「蓮如御影」下付。
（元禄11年(1698)任誓取調、一如上人より御書を賜う。）
元禄年間（1688〜1703）に寂。

七代

即往

鍛冶屋町乗善寺より入寺。
宝永元（1704）年７月26日継職。（[飛檐継目之出仕御免ニ付本願寺御印書」）
正徳４年(1714)4月15日、眞如上人より『おたくみの御書』下付、任誓お講始まる。
正徳６年（1716）3月29日、梵鐘御免。
享保２年(1717)、梵鐘鋳造。（二代寒雉 鋳）
亨保3年(1718)5月6日、任誓が吉野村願慶寺母御の不信に答える消息（『山彦』）
（亨保6年(1721)、小松末寺ら加賀藩へ訴え出る。任誓謹慎。）
（亨保9年(1724)７月２５日、任誓獄死）
亨保15年(1730)、示寂

※亨保12年(1727)9月12日金沢の湖月庵書写の『御講作法』に、《願慶寺智恩》の署名が見られる。

八代

知恩
（智恩）

即往実子。
享保17（1732）年４月９日継職。（[飛檐継目之出仕御免ニ付本願寺御印書」）

九代

知観

別宮妙観寺より入寺。
延享２（1745）年３月27日継職。（[飛檐継目之出仕御免ニ付本願寺御印書」）

十代

知全

金城泉新町本浄寺より入寺。
宝暦５（1755）年３月11日継職。（[飛檐継目之出仕御免ニ付本願寺御印書」）

十一代

知順

知全の子か？
安永９（1780）年４月25日継職。（[飛檐継目之出仕御免ニ付本願寺御印書」）

十二代

知暹

伝馬町浄照寺より入寺。
寛政元（1789）年８月18日継職。（[飛檐継目之出仕御免ニ付本願寺御印書」）
文化10（1813）年12月、病身に付寺内隠居願い出る
文政11（1828）年12月17日示寂。（６６才）

十三代

智恵
（慮門）

知暹の養子、俗名慮門（また、恵聞も同一人物と考えられる）
文化12年（1815）９月14日継職。（[飛檐継目之出仕御免ニ付本願寺御印書」）
文化13年(1816)6月26日、御伝鈔許可（26歳）
文化14年（1817；丁丑）『信証尊略伝』書写（「雲龍麓願慶舎恵聞」と署名）
文政2年（1819）、願慶寺恵聞『任誓著作物集』書写。
同年4月24日、次男観成誕生。[明治７年(1874)11月18日病死（57歳）]
文政5年(1822)、恵聞『正源明義抄』書写。
文政9年(1826)8月10日、三男観月誕生。
文政11年（1828）12月17日、加賀藩へ後住跡目相続願い出る。（38歳）
木ノ新保正覚寺と縁戚。（後妻か、あるいは長女が嫁ぐ？）
天保13年(1842)12月26日、次女せき誕生。（後、浅野町蓮福寺へ嫁す）
安政７年（1860；蔓延元）5月22日寂（70歳）。法名「釋智恵法師」
　（※ 但し、『略八転義』の書写に際し、「恵聞80歳」とある自署の意味が不明。
　　　　　或いは、恵聞は、知順の別名か？）

　法薫

広隆

新発意“観慮”不在（失踪中?）につき、
明治９年（1876）３月17日、金沢市眠徳寺より入寺。（※白峰村史に資料）
明治９年9月9日、特別衣体許状【脇間】
翌年観慮復帰のため歴代に加えず。

十五代

観慮

法恵の実子。嘉永5年(1852)２月２５日生
明治8年3月28日、教導職試補。
明治9年(1876)9月4日、得度。同9月9日継席。
明治10年（1877）７月24日、京都より連れ戻され住職継職。
明治11年7月31日、特別衣体許状【餘間】
明治11年入籍坊守は、嶋村臼井家妹、しげ。
（安政元？年9月14日生。昭和５年（1930）２月１１日「洗心院釋永寿禅尼」）
明治13年8月19日、寺格昇階【内陣列座】
明治16年5月17日、加賀教校事務掛。
明治23年8月2日、新役小会幹事。
明治29年（1896）４月18日寂（45才）。法名「廣恵院釋観慮法師」
酒で身を持ち崩し、寺勢を大きく衰退させたという。（よって歴代から省く場合もある）
　（在職中、度々寺を出奔し、京都で機関士等をしていたといわれる？）

※観慮示寂後、致縁継職まで無住であった。（明治29年〜明治40年）

十六代

致縁
（痴猿）

明治13年3月19日生。
俗名「隆（隆丸）」。法名を当初「痴猿」とす。後に「致縁」と改める。
明治30（1897）年11月18日、四十万善性寺より当寺へ。（観慮の従弟にあたる）
願慶寺主務（？）となる。
明治35年、観慮の長女みねと結婚入婿。
明治37年7月23日、特別衣体許状【院家】
明治37年11月4日、特別衣体許状【助音】
明治40（1907）年１月25日、住職継職。
明治41年1月23日、特別衣体許状【別助音】
明治42年4月2日〜4日、宗祖大師650回御遠忌法会厳修。
大正10年１月29日、寺格昇階【准一等別助音】
大正10年11月3日、四男孝英（釋孝英）没。
大正11年4月22日、坊守みね（寶華院釋誓重禅尼）没。３５才
昭和６年６月１８日、三男隆國（浄華院釋隆國法師）寂。
昭和18（1943）年４月２日寂。法名「廣恩院釋致縁法師」
願慶寺の教線をよく再興す。

十七代

隆幸

致縁の長子。（明治41年８月生）
昭和18年６月住職継職。
昭和19年11月18日、寺格昇階【國巡讚】
昭和22年3月20日、次弟孝規（浄教院釋孝規法師）寂。
昭和22年４月９日、寺格昇階【巡讚寺跡】
更に同日付けで、寺格昇階【巡讚地】
蓮如上人四百回御遠忌御親修大法要厳修。
昭和56年５月11日、闡如上人の「本願寺独立」に呼応して大谷派より独立。
本願寺再興の為、度々上人に伽藍並びに寺域の奉還を願い出るも時期尚早と聞き入れられず
平成元年新本堂改修落慶、並びに落慶法要を御親修にて厳修。
平成９年11月19日、長子隆明に譲職、引退。
坊守、中之郷真隆寺娘、千代（明治43年11月６日生）
平成12年10月28日寂。法名「恭恩院釋隆幸」
（良くも悪くも、今日の願慶寺の方向性を定めました。）

十八代

隆明

隆幸の長子。（昭和９年８月生）俗名隆紹。
昭和19年６月得度。昭和31年教師取得。
昭和37年11月3日、松任市米永町横川嘉男長女政榮と結婚。
平成７年３月、教員退職とともに、住職職務代行に就任。
平成９年11月19日、先代隆幸引退に伴い継職。現住職、代表役員。
平成1１年5月16日、蓮如上人五百回御遠忌御親修大法要厳修。
大谷本願寺世話役。

候補衆徒
（19代）

教範

隆明の長子。（昭和38年11月生）
昭和51年８月得度。
平成3年５月26日、兵庫県城崎郡香住町一日市淨土宗願行寺長女めぐみと結婚。
平成６年３月教師取得。
平成8年10月国式許可。
願慶寺候補衆徒、責任役員。